とある事務方の備忘録

いち事務方の「私はこう考える」ブログ

追憶 センター試験

関東は噴水の水が凍る位の天候ですが、北陸などの他地方は大雪で、交通が大きく乱れていると聞き及んでいます。

冬に行う試験故に致し方ない面もありますが、明日明後日のセンター試験、受験生に悪影響がなければ良いのですが。

 

今年のセンター試験は明日が語学と文系科目、明後日が理系科目。

このブログの読者様方に受験生はいらっしゃらないと思いますが、センター試験について思うことをつらつら書いていきます。

 

まず最初に、センター試験は簡単だ、と私個人は思いません。共通入試、皆に問うだけあり、中々練られた問題が出てきます。

簡単だと思って手を抜いて、本番で英数に調子を狂わされ、足切りや二次(=東大など、点数を圧縮して使う大学)で泣いた友人らを、沢山知っています。

油断はさせる方が悪いのではない、する方が悪い…とまで言うと、可哀想かもしれません。

 

この試験の出題には傾向、一貫性があります。まだ時間はありますし、悪足掻きと思われても、受験生には少しでも出題の雰囲気に慣れてほしいですね。

とはいえ、2日連続故に体力勝負な面もある試験。事前に体調を崩すのも、最中に崩れてもアウトな試験なので、無理は禁物です。

 

どの試験にも言えることですが、緊張するな、ジタバタするなというのは無茶だと思います。不安になるのは当たり前。

思いっきり動揺してもいい、でも試験時間にはやるぞ!と頭を切り替えて臨む、これまで積み重ねてきたものを出し切る…それが出来れば、誰も責めはしませんから。

 

…といったところで。

 

「追憶」という言葉は昔懐かしむことに加え、数年後に廃止されることを暗喩しています。

私は「廃止反対派」でした。いや、今なお「廃止反対派」です。

 

大受験しない限り、多くの受験生にとってはこのセンター試験が初陣になる。そこで、下手すれば1年おろか一生が左右されるのは、酷というのも分かります。

同じく、マークシートの「お勉強」試験をシンギュラリティ、ヒトがAIに負ける危機が迫る時代にやる意味あるのか、という批判も、全く間違いとは思いません。

 

しかし、初陣にこうした曲者の、年に一回しかやらない試験があるからこそ、学生が努力することができるし、勝った経験負けた経験で強くなれます。

マルチに科目を勉強すること、「お勉強」も、問題にあったアプローチを行う、自分の脳を回転させる意味ではいずれ社会で活きる事務処理の能力。今は無駄だなと思っても、いつか、どこかで活きるでしょう。

 

まあ、廃止が決まったものをいくら嘆いても、しょうがないものです。

代わりに文科省や政治家は、数回実施とか面接とかボランティアを加点する?とか聞き及んでいますが、しっかりと新しい試験制度を構築せねばなりません。その失敗や迷走で傷付くのは、彼らの名誉ではなく、受験する若者の未来です。

教育行政の責任の重さは事務方の私らも含め、政治人はゆめゆめ忘れてはならない。そう考えています。

 

受験生は読まないと高を括り、またまた政治要素が絡まった話をしてしまいました。

ともあれ、全ての受験生が、己の実力を出し切って2日間戦えますよう、願っております。