世は3連休ですが、残業やストレス疲れで土曜に熟睡+月曜出勤で、私にはあまり有り難みがありません(泣)
されど日本の暦で生きていない友人からすれば月曜出勤は当たり前の話、うだうだ言ってられませんね。
さて、この2ヶ月弱参院選挙制度改革について考えていました。
長くなりますが、前半はタイトルと関係ないので、読み飛ばしていただいて結構です。
合区を解消出来ないことの残念さもありましたが、単に法改正で「都道府県から代表を選ぶという立法府の意思」を示しても、
較差4.187倍に戻しては定数訴訟で違憲状態はほぼ確定(平成27年公選法改正附則+平成29年判決より)という現実。
※最高裁の判決がなんぼのもんじゃい!という開き直りもありますが、立法府=議員先生らはそうは行きません。
人口集中と少子高齢化が進む中で、この較差、所謂「一票の格差」訴訟を避けるには
①ブロック選挙区で較差を1に近付ける
②オール比例でそもそも較差をなくす
③憲法改正(ex.自民の47、92改正)
ですが、国民との距離感を考えると①、安定性を考えると②は非現実的。故に③を支持するのが私の考え方です。
今回は時間が間に合わないという話でしたが、参議院は選挙が3年サイクルですから、
選挙→1年後に判決→その1年後に法改正→次の選挙、というルーチンワーク化している面もある気がします。
毎回選挙の1年前に、定例行事の如く合区だ、特定枠だと騒ぐのも、そろそろナンセンス。
定数6増も理解はしますが、やはり248が限界(衆とのバランスからも、参議院創設時の250以上は不可)。最後のカードです。
「一票の格差」訴訟を止めるべく、他の三本柱はさておき、合区を巡る憲法改正は政権与党に頑張っていただきたいものです。
さて、以下特定枠の話。
参議院比例選挙の中に特定枠を「一部」設けることが可能となるそうです。
現在の参議院の比例選挙(2枚目に書く紙)は個人名or政党名を書きます。AKBで例えますと、
比例、2枚目に書かれた紙の内訳が
AKB→500万
マエダ→100万
オオシマ→60万
コジマ→50万
イタノ→40万
タカハシ→30万
シノダ→20万
ワタナベ→10万
という場合、AKB党さんの得票は810万票。
810万票とったので、(他党とのドント方式の結果)比例で5人当選することになったとします。この5人の決め方は個人名投票の多い順なのでマエダ、オオシマ、コジマ、イタノ、タカハシの5名が当選します。
ここでアキモト党首が「ワタナベこそ永田町で活躍してほしい」から特定枠にした場合
AKB→500万
マエダ→100万
オオシマ→60万
コジマ→50万
イタノ→40万
タカハシ→30万
シノダ→20万
【ワタナベ】→10万
計算の結果当選者5名の場合、「特定枠の候補者の後に」個人名投票が多い順になりますので、今度はワタナベ、マエダ、オオシマ、コジマ、イタノの順に当選、さっきと違いタカハシさんは落選になります。
優先的に当選させたい人が通る反面、ワタナベさんの票はタカハシさんより少ないのにひどいじゃないか!という意見もあるかもしれませんが、
・特定枠の候補の名前を書いた票は党名を書いた票とみなす(上記ワタナベ票はAKBと書いた票とみなす)から比較対象にならない
・そもそも、比例代表での個人名投票は「比例代表の結果の順位付け」に使うが、第一義は党への信任票である
ことから、憲法14条や15条がどうとか言うのは畑が違います(発議者の先生も答えてましたね)。
後者の第一義〜は分かりづらいかもしれませんが、本家AKBさんの選挙でも、前田さんに入れても大島さんに入れても、AKBという組織(運営はAKSでしたっけ?)への信任票です。
「AKBは嫌いだが優子は応援する!」と言って投票しても、AKBの大島優子さんである限り、その票はまずはAKBへの信任票です。
参院選も、「自民は嫌いだが青山繁晴(or今井絵理子)は好き」であっても同じです。民意は自民への信任票として反映され、青山先生や今井先生の順位付けは二の次。
憲法改正出来ないからの対応という自民の都合なのは明らかですが、現職救済と悪意的に捉えるのもあまり好きではありません。
比例4増も野党にチャンスのある話、国民民主のように比例を減らして埼玉2増というのは、比例の軽視+与党有利な話かと。
※なお、立憲民主の3合区(福井・石川)は評価するに値しません。冗談でも笑えません。
ある大阪の野党支持者に、別なサイトで一貫性がないじゃないか!とご意見いただきましたが…まぁそれは否定しませんが、
むしろ組織内候補を抱えない野党はここぞと、発議者の先生も言ってましたが、有識者、女性や30代の若者、マイノリティの代表を特定枠に戦えば、良いPRになります。
ちなみに私が自民なら、特定枠は「3」使い、徳島、島根(要は合区選挙区で戦わない方)と「あの方」を特定枠に据えますね。
※「あの方」なら、特定枠に据えてもJA、JPや自衛隊も納得します、誰かは内緒です。
使い方次第では拘束名簿の復活も出来ますが、この情報社会では特定枠の使い方含めて国民は見ていますし、まずない話だろうと思います。
いやいや、使い方をあれこれ妄想するのが非常に面白い制度だと思います。勿論、これがあるからと合区を固定化されては困りますが。
「特定枠」反対の意見が多いので、長々と賛成寄りの意見を書いてみました。ハサミと同じよう、使い方が試される制度です。
ご高覧ありがとうございました。