とある事務方の備忘録

いち事務方の「私はこう考える」ブログ

財は使うか使わざるか

今朝は大阪で震度6弱地震…残念なことに負傷された方、お亡くなりになられた方もいらっしゃいました。

道半ばで命を落とされた方々にお悔やみを申し上げると共に…一刻も早い復旧作業がなされることを切に願います。

 

予想できないものとはいえ、毎回のように後手に回らざるを得ないのも苦々しい話です。

財政面の制約もあれど、やはり命あっての物種です。減災に向けた国土強靭化は出し惜しみをせずお願いしたいものです。

 

昼から、参議院決算委員会を見ていました。

 

「こんな時に決算委員会なんて…」という意見もありましたが…

国会議員の職務はやはり論戦であること、現時点で与野党が無用に騒ぎ立て現場を混乱させては困る、と私は思います。

 

何より参議院にとって決算委員会は存在意義的な、「衆は予算、参は決算」と言われる程のものです。

やや政権に距離があり、そして与野党共に何かしら背景を持つ方々が揃い易い参議院だからこそ、決算・行政監視で力を発揮していただきたいものです。

 

さて、日本史大好きっ子である私は、本日のバッター(質疑者)、福井の滝波先生のお話を聞き、気になったことが。

 

文化財を活用することは、是か非か?」

 

地方創生という政策が好きな私は、地域の持つ有形・無形の文化財を観光資源に使って観光客を呼び込む、

各地域も「うちの地域にはこんな国宝や重要文化財がある!」と誇りを持てる、と先生同様に是寄りの考えですが…

ネットには非の意見も多く、政権与党寄りの方からも「文化GDP拡大(笑)」という手厳しいご意見。うーむ…

 

①観光資源化が加速して、観光に不向きな資源が軽んぜられる

文化財の持つ貴重性、有難みが安っぽくなってしまう

③活用ばかりに意識が向いて保護保全の優先度が下がってしまう

 

大方こんな所でしょうか。

いずれも間違っているとは思いません。むしろ文化行政では忘れてはならない意識かと。

 

ただ、そこで手を止めたら文字通り「宝の持ち腐れ」と思うのです。

美術品にせよ資料にせよ、見られてこそ価値がある、良さが周囲に伝わる。発信なくして輝くことはないと思うのです。

 

それでも非寄りの方からはキラキラ脳とか色々言われそうですが…

私は滝波先生のように、保護と発信を両立してこそ文化財・文化は現代に、そして後世に生きるものだと思います。

この考えは、この先も変わらないでしょう。

 

長くなりました、ここまでに。