とある事務方の備忘録

いち事務方の「私はこう考える」ブログ

「東京圏」

東京への人口集中について調べる機会があったので、その際ふと思ったことを書き連ねようと思います。

 

「東京が一番として、関東の二番手は何処か?」

こんなテーマがたまにネットに上がります。

 

人口最大の横浜市を含めた政令指定都市を3つも抱える神奈川県。

成田空港やディズニーランドなどの施設を持つ千葉県。

真っ赤なサッカー文化など個性的な一面を持つ埼玉県。

 

私が順位をつけるならば、神奈川>埼玉≧千葉でしょうか。

郷土愛は薄くとも、埼玉で17年生きた故に、やや埼玉贔屓な見方をしつつ、でも神奈川には敵わないなと。

 

埼玉を論じると必ず飛んでくる「ださいたま」というワードは、郷土愛に溢れる方々を軽んじていて良く思いませんが、

かの自虐漫画の『翔んで埼玉』レベルまで行くと、もう逆に笑ってしまうというか…とりあえず空腹の折は、その辺の草でもいただきましょうか。

※「埼玉県民にはそこらの草でも食わせとけ」という台詞より。

 

ここで思うのは…確かに三県が多くの労働者の生活エリア=東京のベッドタウンとなっているのも事実なのですが、

この三県をそのまま「神奈川・埼玉・千葉は東京圏だ」というのはちょっと違う気がします。

 

埼玉北部、中部に住み、そしてかつて南部に勤めていたので、同じ埼玉県といっても南北格差が激しいのを熟知しています。

埼玉県としては人口増でも、プラスなのはさいたま市(浦和、大宮、与野)や川口、戸田など南部の市であって、北部中部はマイナスのはず。

 

そうは言っても均一化が進み、どこでも同じような生活が出来るのが埼玉らしさ!

…と、思っていた私ですが、南栗橋駅の前にはコンビニすらない田舎の事実を目の当たりにして考えを改めたものです。病院は大きくとも。

 

かつて、埼玉県庁のイベントで「埼玉県は浦和のような近代都市から秩父のような大自然まで抱えた、日本の縮図のような県なんですよ」と言われた記憶があります。

海無し県が何を言うといったツッコミはさておき、今ならあのMCの言いたいこともあながちわからなくもないのです。

 

ほかの二県、神奈川県といっても東西に伸びて全てが政令指定都市並になっている訳ではないし、房総半島の千葉県なら南北格差はなおさらあるはず。

単に「神奈川県」「千葉県」が付くといって、ああ東京圏だと都会視をしてはならないと思うのです。都市的な一部のみを見て、東京圏だと断言して個性を度外視するのは…短絡的というか、可哀想な気がします。

 

埼玉も、神奈川や千葉も、東京圏と言えるのは一部で、それぞれ県内に田舎とも言える地方を抱えている。それも各県の個性。

仮に埼玉北部の熊谷や行田、寄居や深谷あたりが何か取り組みを始めたなら、埼玉だから所詮東京圏と決めつけず、地方創生に尽力している…と評価してはもらえないものかと。

 

転職で東京一極集中の片棒を担いだ23区民のひとりではありますが、そんなことを考えた一日でした。