とある事務方の備忘録

いち事務方の「私はこう考える」ブログ

するかしないか、ふるさと納税

撮り溜めた昨日の「噂の東京マガジン」の特集他、CMやバナーでふるさと納税の情報サイトの広告をよく見かけるので、少し思うところを書いてみたいと思います。

 

前の日記などで福井県への思い入れを語った私ですが、実はふるさと納税福井県ほか、どこの自治体にも1回もしていません。

勿論、面倒だから〜といった理由ではありません。確定申告しない人でも楽に出来る仕組み、ワンストップも数年前に出来ました。

 

最大の理由は「今住まわせて貰っている自治体から公共のサービスを受けながら、他の方より少ない納税額で良いのか」という点。

受益者負担原則」、税と公共サービスは表裏一体な物。法学部卒、政治界隈で働く者としてやや慎重になってしまいます。

 

私の現住区は確か、ふるさと納税で約−5億。皆々様はたかが-8000円と思うかもしれませんが、塵も積もればここまで行きます。

流石の23区と言えども痛くないとは強がれないはずです。区民数最多の世田谷区は、更に悲惨な話になっているようで…

 

下手すれば「奴は別の自治体に納税した、住民税を納めない奴」という批判もあるかもしれません。他人の納税歴が調べられるかさておき、こんな攻め方もないわけではないかと。

※まあ、都議には選出区に全く住んですらいない方もいらっしゃったりするのですが…

 

これはやや私情が入ってしまいますが…

カニや牛肉目当てで納税する方に、「ふるさとを応援する気持ち」はあるのかな、とも。人気な返礼品ランキング!などの広告は、制度を通販か何か勘違いしている気もします。

自治体側からすれば1円でも多いことはありがたいでしょうが…「金額こそが誠意」と考えたくはありません。

 

ただ、この制度には、東日本大震災義援金に使われたり、東京に基礎体力で太刀打ち出来ない自治体に道を開いた面もあり、全否定されるべきとは思いません。

当時総務相だった現官房長官の菅先生、制度を提案した西川福井県知事が、東京一極集中の是正について検討に検討を重ねたことも分かっています。

 

ほか「噂の東京マガジン」では、制度下で逆に提携自治体と勝負を仕掛ける中野区長の特集もありました。制度廃止や区民に自粛を訴える方より建設的だと思います。

あとは…今は独り身で理屈めいて考えますが、家族が出来たら家族の為になることを考え、その際にはふるさと納税も選択肢に入るかもしれません。

※それでも所縁ない自治体は選びたくない、と抵抗はするかもしれませんが。

 

あっさり廃止でも、通販化を放置するのでもなく、地方創生と受益者負担のバランスが取れる在り方が望ましい、そう思う次第です。