数日前から話題になっている「参議院選挙制度改革」について、一個人として私見を述べたいと思います。
色々考えましたが、やはりこの話題から逃げてはならないと思うのです。
昨週火曜辺りに新聞報道で、
・埼玉選挙区の定数+2(6→8、つまり1回に4人)
・比例代表に拘束名簿議員+4
というニュースがありました。
飛ばし記事にしてはバカな事を言っているなーと思っていたら、どうやらマジの話だったようですね。
事務方の一員としては、上の決定に従う身ですのでどうこうは申しませんが…
一個人としては、この案を本気で通す気ならばタイトルの通りの感想です。
参議院については、投票価値平等を衆議院よりは後退させても、広く全国の意見を拾うべきと思うので、まず埼玉を+2する意味が分かりません。
これが更なる較差是正の取組です、とPRしたいのでしょうか。計算上は3倍を切るらしいですが、子どもの数字遊びの領域です。
更に合区解消、という最大の旗印はどこに行ったのやら。
救済措置としての拘束名簿2枠(合区のうち、県代表を出せない方の県用に)としたら、他党に党利党略だと非難されて当たり前。
ただですらスピーカーの大きい維新や立憲に、批判する口実を与えてどうするのやら。
定数増という結論自体は仕方ないだろう、と私は思います。
むしろ242の中で較差どうこうでやりくりしてきた涙ぐましい努力に敬意を表しますし、合区というカードを切るまでの限界に来ていたのも事実。
ならば2合区解消に+4して、
「参議院は全都道府県から必ず1人以上の代表を出す!区割りを見直せとか、最高裁や弁護士連中は黙ってろ!」
くらいの公選法・国会法改正をする→選挙後の憲法改正の方が、公選法附則にある「抜本的な見直し」に当たるのではないかと。
正直この改正案で一番トクするのは、党代表が弁護士さんのあの党でしょう。
較差問題にこだわりがあるのは、前から聞いていました。幹部が当確する埼玉選挙区定数+2が悲願だったことも。
較差にうるさい友党さんを交渉でなんとかするのが、自民の腕の見せ所じゃないかと思ってはいましたが…
確かに公選法改正で合区を解消してしまえば、憲法改正の口実、必要性が弱まる面もありますが…だからといって合区4県を放置して良い訳はない。
単なる観測気球…国民民主党辺りから譲歩を引き出す技である事を願っています。