昨日より、本白根山(もとしらねさん)の噴火について注視し、色々考えていました。
仕事の都合や、気象庁の知人を心配する部分もありますが、一番は一個人として。
まずは、噴石強打で亡くなられた方に、謹んで哀悼の意を表します。
自衛官だからここぞと自衛隊非難する方も、逆に民間人を庇った故とデマで美化する方も、人の生死だけは真摯に見つめていただきたい。
そして、中々ピックされませんが、他にも怪我をされた方々や、物理的でなくとも心に傷を負った方々もいらっしゃいます。
一刻も早い、回復を願っています。
今日の国会ではなかったのですが、たまにお亡くなりになられた方に「ご冥福を祈る」人がいます。仏教用語なので、故人の宗派次第ではNGが出るポイントです。
一度ある関係者に聞いたら「みんな祈ってるし今更な話だ」と言われたのですが…前例に倣う風習も、時には改めないといけませんね。
「台風や地震に比べると、火山なんて対策してなかったんじゃないの?」という声もありますが、御嶽山噴火もあり、火山活動の監視は力を入れられている分野です。
詳細を把握する為に、観測装置の機器更新や、3Dレーザースキャンによる面的監視、或いは熱水・ガス分析による噴火予測技術など。
台風や地震に比べると、国民に覚知される機会も少ない上、理系的な内容なので中々理解されない取組ですが…気象庁はサボってませんよ!とだけ。
今回の本白根山のように1000年以上も噴火していない山を含めてこの火山大国でどこまでカバーするのか?とか、費用が青天井じゃあないか?とか、カバーしても人材が足りるのか?とか…
この先の課題は山積みだったりします。どうあれ、無策で放置されて良い分野ではないので、これからは従来以上の取組がなされることを期待します。
他方、本件により我が国有数の温泉地、草津町が経済的被害を受けている話も聞いています。「草津白根山」と報道しているのも一因かと。
区域外と言っても、一度生じた恐怖心は人間中々消えないものですね…事態が収拾したら、一度は応援がてら、温泉街を訪れてみようかと思います。皆々様も是非ご検討下さい。
あと、言及すべきか悩んだのですが…
毎回自然災害が起きる度に「人工災害論」を振りかざす方々がいらっしゃいます。どんな暴論でも思想信条の自由がありますが、口に出すと話が変わってきます。
別に総理や政権が嫌いでもご自由に、ですが…死傷者がいる、防ぐために取組がなされ、汗を掻いている方々がいるのに、それより前に自分の主義主張を掲げるのは、如何なものかと。
人のふり見て、なんとやら。
本当に大切なものを見誤る人間には、なりたくないものです。泣くのは必ず、なにかを失くしてからですから。